せっかくドイツ語の学習をしているのであれば、ドイツ語4級を目指してみませんか?新しくドイツ語学科に入学した方の他にもドイツ語圏の国へ留学する人には大変お勧めの試験です。
しっかりと勉強すれば早ければ一か月で合格を目指すこともできる試験です。今回はその独検4級の難易度やテスト内容、試験対策方法などをマルクス先生と一緒に紹介していきます。

独検4級とは?
独検の正式名称は、「ドイツ語技能検定」と言います。みなさん略して「独検」と呼ぶことも多いと思います。1992年からドイツ語文学振興会が実施しています。
独検の受験者
受験資格は特に無いため、幅広い年齢層の方が受験しています。大学での単位認定制度や入試優遇措置を行っている場合もあるため、学生が多く受験しています。小学生や60代の方などの受験者もいますが、高校生や大学生などの学生が多く目立ちます。
独検4級の合格率
過去2年間の独検4級の受験者数、合格者数、合格率を見ていきましょう。
受験者 | 合格者 | 合格率 | |
2015 夏期 | 1335名 | 1035名 | 77.53% |
2015 冬期 | 2831名 | 1920名 | 67.82% |
2016 夏期 | 1285名 | 940名 | 73.15% |
2016 冬期 | 2443名 | 1771名 | 72.49% |
出典元:公益財団法人ドイツ語学文学振興会 http://www.dokken.or.jp/index.html
気になる独検4級の試験内容
4級では筆記試験と聞き取り試験が行われ、口述試験はありません。筆記試験を60分、聞き取り試験(書き取りを含む)を約25分で行います。
- ドイツ語の基礎や基本文法を用いてを日常生活に必要な表現や文を作ることができる。
- 家族や職業の紹介から学校などの日常生活など身近なことを話題に会話ができる。
- 送られてくる短い手紙またはメールなどのやり取りを理解できる。
- 比較的簡単な文章の内容を聞き,質問に答え,重要な語句や数字を書き取ることができる。
出典元:公益財団法人ドイツ語学文学振興会

公式サイトが発表している合格に必要な語彙は1000語程度じゃぞ!
単語学習は一日にしてならずじゃ!普段から継続して学習するようにな。
独検4級とゲーテ試験の評価基準
ドイツ語検定というのは、日本での資格であり、日本での評価基準です。欧州では、A1,A2,B1,B2,C1,C2といった評価基準があります。目安として、どのくらいのレベルに相当するか紹介します。
ドイツ語検定 | 欧州評価基準 |
1級 | C1、C2 |
準1級 | B2 |
2級 | B1 |
3級 | A2 |
4級 | A1.2 |
5級 | A1.1 |
独検4級対策おすすめ勉強法
語彙・文法・リスニングの全てについて基礎が問われる試験でありバランス良くそれぞれ学習する必要があります。4級レベルだと、語彙力としては、1000語前後を目安に学習に取り組むのがベストでしょう。
リスニング対策では発音やアクセントを問われる問題も出るので、単語を覚える際には発音も一緒に覚えるように心がけてください。効果的なリスニングや文法対策としては『東京外国語大学が運営している言語モジュール』がおススメです。

勉強の流れとしては最初にテキストの過去問を一度解いてみて難しかった箇所を購入した対策本で調べるのじゃ。
間違えた文法を東京外大の言語モジュールで補うという方法がベストじゃぞ!
単語学習が物足りないという方には少し上級編の単語勉強法は下の『目指せ1万語!!これがドイツ語単語学習の最終章!!【ドイツ留学・正規留学】』で紹介していますが、まずは試験範囲の単語をしっかり覚えましょう。
独検4級合格へ:単語勉強についてもう少しアドバイス!!
筆記試験とリスニング試験対策の一番重要な柱となるのが語彙力です。独検4級合格には1000語前後が必要であると言われており、単語を訳すことができるようになることはもちろん。完璧に扱える事を目指して学習しましょう。
”扱える”という事は【日本語からドイツ語】【ドイツ語から日本語】へ素早く意味を理解でき、さらに【発音】【リスニング】加えた全てができるという事です。
ドイツ語4級対策の単語帳は以下で紹介している新・独検合格 単語+1800がおすすめです。独検4級合格後も2,3級対策用の単語も収録されているのでお勧めです。できるだけ毎日復習しボロボロになるまで使いましょう。
独検4級合格へ:文法学習についてもう少しアドバイス!!
出題傾向から対策問題とその解答までが丁寧に載っています。踏まえて、わかりやすい解説と問題が載っている。筆記試験では間違えた箇所をしっかり覚え、文法のミスであれば関連の文法をしっかりチェックしておきましょう。
リスニング試験は本番と似ているので繰り返ししっかり聞いて本番のスピードに慣れておきましょう。またオンライン学習教材としては東京外国語大学が運営している言語モジュールもおススメです。

独検4級のリスニング対策について
ドイツ語のラジオを聞くことよりもドイツ人と(タンデム)会話することや独検対策テキストのリスニング問題を繰り返し解くのがお勧めです。
普段の単語学習でも発音を意識しながら行いましょう。またオンライン学習教材としては『東京外国語大学が運営している言語モジュール』がおススメです。
独検4級合格者の声

大学の講義以外でも対策用の問題集を購入し毎日問題を解いていました。過去問の5日前に初めても間に合うと思います。6割くらい取れれば合格ですが余裕をもって8割くらいを狙うとよいかもしれません。

ある程度ドイツ語の基礎が分かっていれば2,3週間で合格できる試験!!基本的な単語と前置詞の意味と格変化と熟語はしっかりと押さえておいたほうが良いと思います。

リスニングは語彙力が重要なので単語学習は重要。単語学習の時はしっかりと発音も覚えたほうが絶対いいよ!!
他にもタンデムを利用してドイツ人の発音するドイツ語にも慣れておくべき!!
試験申し込みについて
出願方法
書店や生協などで受験要項を入手することができ、郵送で申し込みをすることができます。
または、インターネット出願をすることができるので、気軽に受験することが可能です。
試験場所
全国で行われています。大学が会場となっていることが多いです。
費用
1級:12,000円、準1級:10,000円
2級:7,000円、3級:6,000円
4級:4,000円、5級:3,000円
費用:併願の場合
4級・5級併願の場合は、6,000円
隣り合った級での併願が可能です。
申し込みの際に「併願」とした場合にのみ適応されるため、後から追加で級を受験しても割引にはならないため、注意が必要です。
合格通知
試験から約1か月後に試験結果通知が届きます。
最後に
ドイツ語4級に合格するとドイツ語の初級過程は合格です。ここから先は独検以外にもゲーテインスティテュートのB1挑戦されてみても良いでしょう。
独検4級もしっかりと時間をかけて準備すれば独検5級と同じようにそこまで難しい試験ではありません。ドイツ語4級の勉強はその後のドイツ語勉強の基礎になります。

試験だけ合格して文法や発音学習をおろそかにすれば結局3級、2級でつまずいてしまう!
ぜひ独検5級では満点を取る気持ちで受験するのじゃ!
独検4級は合格するのに必要な単語の数も5級の試験と比べて格段に増えるぞ!心してかかるのじゃ!