ドイツ留学から駐在員そして現地企業へ転職 そんな私が伝えたい事

初めまして、Terada Shuhei(instagram)です。現在フランクフルト郊外にて企業勤めをしております。

ドイツときていきなりフランスのモンサンミッシェルを背後にしたサムネ画像はあまり突っ込まないでいただけると幸いです。(笑)

今回は、ドイツへ就職また留学を検討している方、既に留学中だけど卒業後の進路に迷っている方へ、少しでも手助けになればと思い、私のこれまで経験をまとめてみることにしました。

この記事では私が在学中に留学した事を含め、その後の就職や転職、そして現地採用としてドイツで働くまで、また留学の経験がどう就職活動や現地で働く事に活きたのか合わせて紹介していければと思います。

記事の中盤では、

「どうすれば駐在員になれるのか?」

「駐在員と現地採用の違い」

などこれからドイツで働いてみたいという方に向け自分なりの考えを書き連ね、記事後半では、これから留学を考えている人達へ今の私が伝えたい事を記しています。

自分の経験が少しでも参考になれば幸いです。

ドイツ留学から就職、転職を重ねた私がドイツ企業で働くまで

マールブルク大学へ留学

Philipps-Universität Marburg大学Youtubeチャンネルより

私がドイツの大学に留学しようと考えたのは大学3年生とかなり後のほうで、周りで留学していた友達は皆、大学の入学前や1年目からある程度考えていたそうです。彼らと比べると私の場合はかなり遅かったです。

私がいた大学は交換留学と認定留学なる制度がありまして、どちらも日本の大学で一定程度の単位を取得していなくては留学から帰国後の単位認定を受けられませんでした。また、単位を得るだけでなく大学の成績評点も審査基準でした。

お恥ずかしながら、当時の私はそんなことはお構いなしに単位さえ取れれば成績はAAだろうがCだろうがという気構えであったため、余裕で基準を満たしていないことがわかりました。

大学側に色々と相談した結果、単位認定はしないという条件で、他の留学生と同じ扱いで行って良いということになりました。そして、2011年に私はマールブルク大学に半年間(1セメスター)留学しました。

そもそも友人からはドイツの大学で1セメスターで取れる単位はかなり少ないと聞いておりました(単位互換の条件など)のでそうと決まればなおのこと自分のしたいこと、大学の授業ではできないことをとことんやってみようという気持ちで臨めました。

研究テーマ“ドイツの若者言葉(Jugendsprache)”現地で体験

ロシア出身の方でドイツ語学を専攻されていた友人ですがドイツ語が堪能で当時はかなり助けられました。 /写真提供:Terada Shuhei

日本の大学では、ドイツの若者言葉(独語:Jugendsprache)に関して研究しておりました。卒論のテーマは既に若者言葉についてと決めていたので実際に現場で言語使用を見られるまたとないチャンスと考え、ドイツに滞在期間中は複数の小学校(独語:Grundschule)にコンタクトを取り、授業に参加・見学をさせていただきました。

一般的に日本人の私たちがドイツ語の勉強を始めるのは、大学、早いと高校からになるでしょうか。私も外国語としてドイツ語を勉強していた中、母語として同じようにドイツ語を勉強する子供達とコミュニケーションを取る機会や独特の言い回し、仕様単語数の幅などに触れることができたのは貴重な体験でした。

現地の授業を見学していた私は、子供達から英語のMr.に相当するドイツ語のHerr(発音:ヘア)を付けて、Herr Terada, Herr Teradaと呼ばれると非常に不思議な感覚になりました。

そもそも留学生同士では名前で呼び合うので、子供からHerrとつけて呼ばれる機会は考えて見れば初めてでした。そんなことって大学の授業にばかり出ていると経験できないですよね!

今思い返してみると、ドイツの小学校の先生たちも、日本人の学生に急に

「小学校の授業を見学させてください!」

とお願いされて変わった留学生だと思われたかもしれません。(笑)

地元のサッカーチームで練習したり、アルバイトなど、とにかく興味がある事は挑戦

Elisabethkircheです。Marburg の大学キャンパスとMarburg (Lahn) Bahnhof の間くらいにあります。 /写真提供:Terada Shuhei

地元サッカーチームに入って短期間でしたがトレーニングに参加させていただきました。ドイツ語でつまずいたりしているときに頭を空っぽにして必死にボールを追いかけるのはつかの間の休息となりました。サッカーのおかげで友達も増えたことが思い出になっております。

留学中は運動機会が減るので留学前の方は何かしら対策は考えておいたほうが良いとおもいます。専ら私の場合は“Marburg Fussballvereine”で検索し、片っ端から電話してサッカーしたいという、ドイツのサッカーを学びたいという熱い気持ちを伝えました。

大学の授業や小学校の授業、サッカーだけでなく、積極的に簡単な求人を探して短期間でできそうなアルバイトを何度か経験しました。ドイツで働きお金を稼ぐことで実際に生の生活感を味わいたかったのが理由です。

「若い時の経験は買ってでも~」という言葉があったと思いますが、今でもそれは正しいのではないかなと思っています。

もし留学を考えている方や留学をされている方はそこでなくてはできないことに絞って何をするかを計画するのはどうでしょうか。あとは良い意味で少し変わった不思議なことでも恐れずにしてみることをお勧めします。

大学を卒業、そして就職からドイツ現地で就業するまで

留学から帰国した私は卒業後、国内の国際物流企業に就職しました。同企業で2年半程輸出関連部署、通関知識などを身につけてメーカーに転職しました。

同メーカーでは転職時にドイツ留学の話などが話のネタになりドイツ語専攻であることを考慮したうえで海外駐在を見据えての採用でした。

実体験からもドイツ語学習や留学をしていた経験はその面では有利に働いたと思います。

転職先の企業は、業界内では大手と呼んで差しさわりは無いと思いますが、世の中では知らない人のほうが多い会社でした。国内で2年ほど勤務し、会社からドイツ駐在の辞令を受けました。

その後会社の事情もあり1年で帰国辞令が出てしまいますが、ドイツで働きたかった私は転職活動を行い、現在は現地採用としてドイツ企業で勤務しています。

ドイツ語や英語について「働く」という視点で私が思う事

「ドイツ語が話せる」は国内企業で過大評価されている→ある意味ではチャンス??

私はドイツ語専攻であることを考慮したうえで転職先の会社から海外駐在を見据えての採用でした。このような場合就活でドイツ語をある程度話せる、もしくは留学経験があるというのは有利に働くでしょう。

それどころか、誤解を恐れずに言えば、ドイツ語を読める話せるという事を企業側が過大評価しすぎている節があります。

ここで過大評価と申し上げたのにはそれなりに理由がございます。ある側面としてですが英語留学エージェントEFが発表している国別の英語習熟度ランキングによると2019年のドイツ人の英語習熟度は世界10位です。(ちなみに日本はというと53位です。)

需要と供給の問題だとは思いますが、 こういうデータを参考にしてみると採用側が「ドイツ人が英語を喋れるなら、わざわざドイツ語のできる人を採用しなくても英語ができれば良いよね」と考えていてもおかしくありません。ドイツ人の英語理解度の高さを考慮すればドイツ語の話せる学生より英語を話せる学生のほうが魅力的なはずです。

現に私の今の職場でも英語ができ、日常会話程度のドイツ語ができれば仕事や日常に全く問題はありません。

しかし現状では第3言語を習得している、精通しているということは実務的な必要性以上に評価されていると私は思うのです。

出典:The world’s largest ranking of countries and regions by English skills

現地人の英語の得意不得意という観点で言えば、ロシア語やタイ語が出来たほうがもしかしたら企業からの評価が高いのでは?とも思ったりしますが、どうでしょうか。不思議と今までそのほうが得だと聞いたことはございません。

就活生側から見れば、過大評価される分には問題ないかもしれません。ただし、通常の国内企業の面接で面接官はドイツ語の能力を正しく評価できないとう事だけ注意してください。

「ドイツ語試験のC2合格しています。」

といってもピンとこない事の方が多いです。

ドイツ語検定1級というとさすがに英検からのイメージで、ある程度高い能力とわかるかもしれませんが、ドイツ語の能力、特にゲーテ試験などの国際的な言語試験を日本の企業で評価してもらうのは難しいです。就活へ向けてドイツ語の資格を取得する場合、この点も意識してみても良いでしょう。

以上、私が「ドイツ語ができる事が過大評価されている」と申した理由です。

語学勉強で大事な事は”今の言語能力でお金を稼げるか?”

ドイツ留学前に英国にワーキングホリデーで滞在して現地のレストラン&バーで働いておりました。

私が渡独前にイギリスにワーキングホリデーに行った理由ですが、ドイツ語よりも簡単な英語ができなくてドイツ語ができるようになるはずがないと考えたからです。現地で働いて、現地の言葉でお金を稼ぐという経験は私にとって大きな経験となりました。

今後、留学を考えている皆さんは、周りから「〇〇へ留学行ったなら○○語ペラペラだよね?とか○○語マスターした?」というように周りから聞かれる事でしょう。

私はこのようなペラペラになる、マスターするという目標の先に言語学習の終わりは無いように思っています。

それより私が大切だと思うのは、自分の目標に沿って評価していく事です。

それぞれの目標によって必要な言語能力は変わってきます。

語学レベルに応じて勉強をする事も大事かもしれませんが、私の場合は「現場で使う」つまり現地の顧客や法人を相手に仕事をする、その言語能力で現地で生活してお金を稼ぐことができるという事を目標に語学勉強に取り組んでいます。

これから語学勉強、留学を考えている方は、周りの評価も大事ですが、自分の中の目標にも意識すると良いかもしれません。

英語は大事…だけどドイツ語よりも英語が苦手な外国人も案外いる

現地の言葉が大事であるといっても、ドイツで働いていてドイツ語だけ話せて、英語は話せないといった場合かなり可能性は限られることになります。

大きな理由として、日系企業であろうと現地企業であろうとドイツだけで取引が完結することは稀であるからです。

例えばですが、工場はポーランドにありドイツで販売会社を持ち、フランスの客に販売するという流れはよくあります。その際に上記3者で電話会議を開くこともあるでしょう。当然ながら英語が共通言語です。

厳しいことを言うとドイツ語を理由に英語ができないくらいならドイツ語を諦めて英語に集中したほうが良いと考えます。

ただ、稀に英語があまりできない外国からの留学生もいることも確かです。今まで私が見てきた中では主に東欧、ロシア、中国出身の留学生では不思議なくらい英語が苦手な方が多かったです。

留学時に英語のほうがどうしても話がスムーズなので英語を混ぜながら話したりするのですが、ドイツ語での理解度が非常に高いにも関わらず、それより難易度の低い日常会話を英語ですると、たちまち首を傾げられてしまいびっくりされたことを覚えています。

例えばですが、ドイツ語でドイツ政治の話を1時間続けで話して休みになってから、英語でお昼ご飯の話をするとたちまち「Please, repeat.」と言われたり。。。

聞いた話ですが、どうも東欧に関していえばまだ高校などの第2外国語はドイツ語であったりする地域もあるようです。

どうすればドイツの駐在員になれるのか?

新卒で就職活動をするときはよく大手企業ばかりに目がいってしまいがちです。

それは私の時もそうでしたし知っている企業の安心感や周りからの期待などを考えてしまいがちです。

ドイツ駐在や海外駐在のみに絞って考える場合は中小企業の特に製造業をお勧めします。

理由は複数ありますが、中小企業では競争が少ないという事が大きな要因となります。私がドイツ駐在を言い渡された企業は従業員数1000人程度の企業でした。

1000人いる中でドイツ語話者は日本人従業員の中では私のみです。中国語話者は5人、韓国語話者は2人ほどおりました。海外営業部は10人程度の組織です。

海外駐在員は海外営業部/国際事業部 etc.. から辞令が出ることが多いので新規でドイツ駐在員を選ぶとき、選択肢が自分に向くのも理解できました。当然ながら製造業であれば自社商品への理解や営業経験が求められましたが、それでも入社2年で海外駐在は異例のスピードだったようです。

ドイツへ駐在員に行けるかどうかという点では、ドイツ留学経験があるというのは圧倒的強みになると思います。

また中小企業は海外駐在のありがたみや社内評価も大手企業のそれとは圧倒的に異なります。

時には中小企業の海外手当や駐在における福利厚生は大手企業よりも良かったりします。上記理由の通り1人に掛ける金額や裁量が大きいからです。大手企業のように何人も送ることは出来ませんので一人一人に投資している感じです。※本当に海外進出に力を入れている大手はそれこそ比較になりませんが...

また会社全体でも大手企業のようにあちこちに海外駐在がいるわけではないので、1人の情報ソースを重要視します。意外と経営層は詳細を知らない人が多いので

「欧州のことはあいつに聞くか」

というような立ち位置になることが多いです。

加えて、なぜ製造業なのかです。

一つにドイツという国が製造業、もっと言えば自動車産業に支えられている国家だからです。もちろん製造業と言っても電子、機械、繊維、食品、精密部品など様々です。そのなかで多くのメーカーは欧州を一つの重要拠点と見ています。

完成車メーカー(VW, Daimler, Opel, BMW など)の多くがドイツに本社を持ち製造業の多くがその裾野に位置しているいわゆるピラミッドが形成されています。

カメラはどうでしょうか。車載カメラなど自動車メーカーは顧客になります。

コネクタはどうでしょうか。自動車にはいくつものコネクタがついております。

モーターやエンジンなどと自動車には数万個の部品が使われております。

自動車1台には多くの技術と投資がかかっています。今ではドイツの自動車メーカーやそれに付随するTier1メーカーは国内だけでなく労働力の安い東欧などに生産拠点を持ったりしておりますが、多くの場合Decision Makerはドイツ本国にいます。

ビジネスをしていれば顧客が多い地域に拠点を置き、アプローチするのは当然の企業活動です。長々と述べましたがドイツ駐在を考える人が中小企業で製造業を視野に入れて就職活動するのは、以上のことから的外れなことではないと思います。

駐在員と現地採用を比較して

海外駐在と現地採用の違いについて紹介しておきます。

海外駐在は基本的に帰国することを前提とした日本からの派遣に対し、現地採用は読んで字のごとく現地で働くドイツ人と同様の契約にて採用されることです。

どちらが得かといえば言うまでもなく海外駐在です。海外駐在では通常の給料とは別に海外手当や住居手当などが与えられ、ドイツの場合、社用車や業務用スマホなど手厚く受け入れられます。

現地採用はそれとは異なり基本的には自己負担です。1つ有利だとされるのは会社都合による急な転勤などがないことです。

そのためドイツに腰を落ち着けて働きたいという人が駐在という機会を待たずに現地で職探しをするのは一つの手段だと思います。

その際は日系企業だけでなくそれこそ外資系、ドイツ系企業なども視野に入れたほうが可能性は広がります。

ただしビザ取得などを考えると日系企業が難易度は低いと言えます。理由として、ドイツもドイツ人の雇用を守るために日本人である必要性が認められるポジションでなくてはビザを与えにくいとも考えられるでしょう。

ドイツでの仕事と日本での仕事の違い

Licherのビール醸造所:ビールツアーの後はお約束のビール飲み放題とBrezel 食べ放題です。 留学中はドイツのビール醸造所を回ってみるというのはどうでしょうか。/写真提供:Terada Shuhei

ドイツ人は合理性・スピード

これに関しては色々なところで既に同様のことが述べられていると思いますので月並みにはなりますが、ドイツ人のほうが圧倒的に合理性を追求しており生産性を高めていることは否定できません。

以前にドイツ人の上司から愚痴られたことがあります。

「日本の会社ではたった単価を10円下げるだけで15人の”なんちゃら”マネージャーがハンコを押さなければならない!なんてことだ!」

これは日本の会社で働いていると当たり前で忘れがちになってしまいます。

そんな承認を待っていると時には部長が今週は出張なので回答は来週になりますということもままあります。

スピード感をもって進められるビジネスもありたかだか10円の値引きに1週間もかけていると失注してしまうなんてこともありえます。

また15人の上司がハンコを押しながらこの値引きどれほど意味を持つかなどを理解しているかは怪しいものです。こういった考え方は学ぶべきことだと思いました。

営業車にもこだわるドイツ人

ドイツでは営業になると基本的に営業車を与えられることが多いです。

車社会であるため珍しいことではないのですがリース契約を結ぶときに社員と社長がもめるなんていうことがあります。非常にドイツらしいことですが乗る車がステータスになるためです。

日本人的な感覚だと会社から借りるものなので特にこだわる必要はないのではと考えてしまうのですがここはやはりドイツ人ですね。(笑)

モデルから、つけるオプションまで徹底的に交渉し、ケンカになるなんてことも非常によくあるそうです。

普通は社員の肩書によってカテゴリがわかれていたりするのでそこまでもめるはずはないのですが。。。

今、留学を考えている方へ伝えたい事

卒業年度のために留学を諦めるのはあまりにももったいない

「ドイツ留学すれば大学生活で思い出作れるかな~」

「同じ学科のあいつも留学しているから自分も...」

「きっとドイツ留学は履歴書でインパクトを持たせることができる。」

上記は概ね私が考えていたドイツ留学をするに至った理由です。そんな気持ちに近い方は意外と多いのではないでしょうか。

しかしながら、

「1年卒業が遅れるかもしれない。」

「そもそも就職でそこまで有利に働くのだろうか。」

「ひょっとして将来ドイツで働ける可能性なんかあったりするんだろうか。」

というような不安は留学を前にして、自分を含め友達の多くがそのように考えておりました。私の学生時代から10年近くたった今も、この考えは大きく変わっていないように感じます。

しかし、私の周りでは留学を後悔しているという人に出会った事がありません。留学の思い出や現地でできた友人など理由は様々ですが、それなりに得るものを得て帰国している人がほとんどです。

社会人になって間もなく8年は経とうかというところですが、自身のキャリアや卒業年度のために留学を諦めるのはあまりにももったいないことだと、諸先輩方も口をそろえて言うのではないかと思います。(少なくとも私は思います。)

それこそ社会に出て就職すれば高卒の人、海外の大学を出ている人、1年どころか5年遅れて卒業して就職する人、それぞれバックグラウンドが異なる人たちと会社を支えていくことになります。

ドイツ留学は就活にとってもプラス??

まずはドイツ留学を選択されている方、ドイツ語を勉強されている方は就活的な観点において概ね(色々な見方や評価があることはあるにせよ)非常に有利であると申し上げたいです。

少し強気な言い方に聞こえるかもしれないが、国際間の政治状況や経済指標はもちろん実際に私が現地で働いて感じる事でもあります。

外務省が公表している「海外在留邦人数調査統計」(58項) によるとドイツは日系企業の海外拠点ランキングでは7位で、一見、主要貿易相手国の米国や中国と比較してみると小さく感じるかもしれません。

国(地域)別日系企業(拠点)数上位50位推移/出典: 「海外在留邦人数調査統計」(58項)

多くの日系企業はドイツを足掛かりとして欧州でビジネスを展開しているのです。

どこの国に留学すべきかという問題は、「将来何をしたいか?」によってその答えは異なると思いますが、少なくともヨーロッパで働くという観点から考えるとドイツ留学という選択は中々先見性のあるものだと私は思います。

もう一つ、時事的な観点からですが、ドイツ留学経験者の就活時に追い風になるかもしれないのは今後Brexitの加速です。

英国に展開していた企業はヨーロッパ大陸に拠点を移す選択を迫られています。EUメンバーであった頃と異なり、法制や関税などで英国ではヨーロッパに輸出する際に優遇を受けにくくなるためです。

日系企業は言うまでもありませんが企業は英国のみの市場をみて支店や、支社を置くわけではありません。EUメンバーという旨味がない今となっては欧州の拠点を企業環境の整っている(=業界の競合や顧客が拠点を置いているであろう)ドイツまたはその周辺国に移す可能性は高いです。

Brexitは2020年の今年1月31日より施行ですが、実質的な変化は2021年からになります。それまでに各企業がヨーロッパ大陸に拠点を移すことは予想されます。当然ながら企業の増加と伴い、雇用が多くなる事が期待できるでしょう。

従って海外、特に欧州に展開している日系企業に就職活動に来る学生でドイツ語に明るい、滞在経験があるというのは魅力的なことだと言えます。

出典: 外務省「海外在留邦人数調査統計」58項

結びの文

Denkmal für die ermordeten Juden Europas/写真提供:Terada Shuhei

これまでドイツに留学を予定している人、考えている人がその後の人生をどのように構築していくことを中心に書き連ねました。

悩んでいる方がいるとしたら行ったほうが良いと思います。

執筆を進める中、悩むくらいなら行くなと逆説的に突き放すような言い方もありかなとは思いましたが、そもそもそこまで大それた決断でもないと思い直しました。

これから続くであろう長い人生を俯瞰すれば1年や2年ドイツに留学することで失うものなどありません。

ただし

行くこと=得ること

でもないことは言うまでもないことかと思います。

既に述べましたが

“良い意味で少し変わった不思議なことでも恐れずにしてみること”

を少しだけ意識してみてください。

例えば、無宗教だけど日曜日の礼拝(独語:Sonntagsmesse)に毎週顔を出してみてはどうでしょうか。

日本では内気だけどバスで隣に座った可愛い子に話しかけてみる、ドイツ語専攻だけど留学中は市民学校(独語:Volkshochschule)でプログラミングを勉強してみる…

何か自分に役に立つかもしれないことを見つけチャレンジしてみると、将来ひょんなことにあの時やっていてよかったと思うことが出てきたりします。

長くなりましたが、少しでも参考になれば幸いです。

著者: Terada Shuhei(instagram) /編集:井上誠志

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