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相談に対して返信があった時には、何かしらレスポンスをもらえると、相談の内容を深堀りできたり、留学相談を続ける励みになるのでよろしくなのです。
はじめまして。
いつもこちらの記事を大変参考にさせていただいております。
私は文系学部の大学を(約7年前に)卒業して今はIT業界で働いているのですが、
昨今の状況下で暮らしや仕事の中身を見つめ直していく中でだんだんと、ずっとやってみたかった建築の勉強にチャレンジしたいという思いを強くし始めました。そしてどうせやるのなら、建築と、ずっと憧れだったドイツ留学のどちらもを叶えたいと思い、正規留学を視野に入れて現在情報収集と語学学習を行っております。
このサイトを見ているととても勇気づけられて、学習の計画も立てはじめてはいたのですが、いざ現実を見た時日本での生活や飼っているペットのことなどを考えると躊躇してしまい、まず日本で通信/夜間学校で学んで基礎を作り並行して語学を伸ばしその間にさらに自己資金を貯め、その後に大学院を目指そうかなどと考え始めました。年齢のことを考えると早く動き始めたいのですがなかなか決断が難しく、建築の大学講師(日本人)に相談してみたところ、「初学は母国語でやった方がいい」と言われさらに悩んでしまい...という状況にあります。現状を変えるのが結局怖いんだろうなという気もします。
ここで質問をするのはお門違いかもしれませんが、ドイツ語で初学である学問を履修された方は、どのようなお考えをお持ちかお聞かせいただけると嬉しいです。中立な立場(学習機関や予備校の関係者ではないという意味で)の方にご意見や体験談をお聞きできる機会があまりないため、こちらで質問させていただきました。
何卒よろしくお願いいたします。
しんさん、初めまして。
自分はドイツのど田舎に住んでいるので、中立的な立場からのアドバイスではないかもしれませんが、お答えさせていただきます。
自分はドイツの大学で電気情報工学を専攻していたのですが、最初は日本の短大(高専)で日本語で勉強しました。初学でいきなりドイツ語で勉強していたと想像すると、もしかしたら卒業できていなかったかもしれません。自分の友人にも初学を高校卒業後(進学校)すぐにドイツの大学で勉強をはじめた人もいますが、大学の勉強にも苦労していましたが、彼らは優秀だったので大きな問題もなく卒業していきました。ドイツ語も語学学校で一年以内にDSHもしくはTestDaFに合格していました。
自分のお会いしてきた人達の中では、ドイツ語についても若い10代から20代前半の方の方が、30代近くになって留学に来ていた方よりも習得が早かったです。(もちろん向き不向きはあるので例外はあると思いますが...)
何人か25~30歳あたりでドイツ大学の学部課程に入学を目標にして来る日本人にお会いしましたが、やはりドイツ語の語学勉強で挫折したりなど、帰国や再就職など当初の目標と違う結果になる方たちもいました。もちろん大学に入学した人もいます。
DSHやTestDaF合格を目指す語学習得はもちろん環境によっても大きく左右されると思います。これは留学先に日本人がいるいないだけではありません。例えばパートナーがドイツ人である、もしくは、働いているなど、加えて現地でも金銭的に余裕がある場合などは、生活面、留学中のお金、食事、ビザ、etc)でのサポートも期待できるので、より勉強に打ち込む環境が得られると思います。住居場所や留学中のお金はしっかり準備しておかないと、ミュンヘンなど都会では相当苦労するので、これらのアドバンテージは大きいです。
次に大学についてですが無事、語学試験に合格しても、大学で単位を取っていくのは別問題になります。大学で単位をとっていく苦労は、ドイツ語を勉強していた時期とは比較にならないほど大変です。(←自分の経験です。)これは純日本人でドイツの語学学校でドイツ語試験に合格した人や、日本のインター(ドイツ人向けの中高)に通っていた人でも、辞める人もごろごろいたので、語学よりも勉強がハードなのはあると思います。なので、語学勉強は大学での生活よりもはるかに簡単だと思っておいた方が良いです。(ドイツ語試験合格はスタート地点に立っただけの話なので、心構えとしてそう思っておいた方が単位取得しやすいかもです)そのため、現在ドイツ語の勉強が相当苦に感じている場合、修士課程(英語)から来るのも、一つ検討してみても良いかもしれません。
日本とドイツの大学に建築学科に友人がいるのですが、どちらも試験よりもやはり課題がベースになり大学生活の過酷さは日独同じくらいな印象です。卒業後の進路ですが、日本の建築学科の方がドイツよりも充実している印象です。ドイツの建築学科は就活の競争も厳しく、給与も高くはない(「ドイツ 建築学生 給与」 と調べると統計のデータなどが見つかると思います。)のでその辺りもキャリア事情も考慮してみても良いかもしれません。「ドイツで働いてみたい!」というのであれば日本の建築学科を出て、大手ゼネコンに入社し、会社で働きながら一級建築士の資格を取得してヨーロッパ支社の海外駐在のポストを狙うのもアリだと思います。
話は戻して社会人から留学であるとTwitterに潜むインフォマティカリンさんが日本の大学(文系)からドイツの情報学部に一旦社会人を挟んで、入学して、大学時代に取得していた単位変換もされていたりと、学科は違いますが留学の背景は似ているのでかなりしいさんの参考になると思います。
次にドイツの大学院についてですが、多くの所では英語でカリキュラムが用意されています。英語であればしんさんもドイツ語より馴染みがあり、日本にいながらトッフルやアイエルツなど対策を立てやすいと思います。最近はオンライン教材も充実してきたので、日本の建築学科学部課程で勉強しながら、同時進行で勉強できたりとドイツ語よりもはるかに学習しやすい環境がそろっています。ドイツの大学院には働きながら、大学に通うカリキュラムもあるので、建築学科にも同様のものがないか調べてみても良いかもしれません。
最後に、近年はSNSなどが発達したおかげで、FacebookやTwitter,Instagramなどから「ドイツ 大学 修士」と検索すれば誰かしら見つかるので、彼らのブログやSNSから留学までの道のりを参考にしつつ、しんさんの方で一度留学の計画書を作成し(Wordなど)、DM(ダイレクトメッセージ)から一度目を通してもらい客観的な意見を貰うことも正規留学実現の可能性を上げるために有効だと思います。多くの人はある程度似たような苦労をしているので、しっかりと準備して丁寧な文面でメッセージを送れば返信があるはずです。自分も大学入学前は既に入学している方たちにコンタクトを取り、自分の進んでいる方向が間違っていないか確認したり、語学勉強の悩みなどを聞いてもらったりもしました。
一人で全て考えるのではなく、色々な人に留学計画を見てもらい、意見を貰いながら、留学計画をブラッシュアップしていくと、ぼやっとしていた箇所がクリアになり、あと、ドイツに来てからの横のつながりもできるのでお勧めです。
ではでは(*´∀`)
最近、留学相談に答えても、相手から返信をもらえない事が多いのじゃ。運営も人間なので、返事がないと悲しいのじゃ。