日本で落ちこぼれOLだった私がドイツで就職するまで

こんにちはドイツでOLのリリーです。

ニックネームはリリーですが、生まれも育ちも日本の純日本人です。

 

ドイツで働くほんの数年前まで私は日本の中小企業で働いていました。

もちろん大学を出て社会人になるまで、ドイツとは縁もゆかりもありませんでした。

 

そんな私でも日本の会社を辞めドイツで転職できたのです!

 

海外に就職・転職するなんて言うと、「海外で就職なんて難しい」「理系のよう技術がなければ就職は難しい」など否定的な意見もあります。

 

でも…日本で落ちこぼれOLだった私でもドイツでやっていけてるのです!

 

この記事を通して、

「将来、海外働いてみたいな~」「ドイツ会社の転職に興味がある!」

という方の後押しができればと思います。

もちろん良い面だけではなくシビアな現実もお伝えしていきます。(特に新卒の方!)

時代は就活氷河期、就活がうまくいかない…

当時、大学で英文学を専攻していた私は、大学4年生の時「せっかく英語を勉強しているのだから本場で英語を学んでみたい!」という思いから大学の交換留学制度を利用してアメリカに滞在していました。

そして、アメリカ留学から日本に帰国後した私は、東京で就職活動を始めますが…

 

その時既に7月

 

「あれ、ほとんど企業の求人がない!」

当時の私は就活時期まで深く考えずに留学してしまったので、帰国した時、ほとんどの企業が新卒の採用活動を終えていたのです。

またその当時はリーマンショックの影響もあり、私の就職活動は壊滅的、ようやく貰えた内定も都内の小さな機械メーカーでした。

 

英語が使える、貿易事務の仕事が出来るという事で入社しましたが、全然行きたい会社ではなかったので

「とりあえず3年位この会社で働いて、早く転職したいな~」

とオフィスで働きながら毎日のように思っていました。

 

あの頃は社会人1年目、そして本当は行きたくなかった会社でもあったので働くのが本当に苦痛でした。

 

会社に就職し、1年程経った頃、上司から

「ドイツのデュッセルドルフで会社の機械を展示会に出展するから一緒に来ないか」

と誘われました。

その上司は英語が全く出来ない上司で、私に通訳として同行して欲しいとの理由でした。

 

その翌月、私は上司と一緒にデュッセルドルフのメッセで行われた展示会に参加し、展示会場では来場者に機械の説明をしたり、競合他社のブースを訪問したり、他国の代理店の方達と交流したりと、

「あれ、この仕事意外と楽しいかも!」

と初めて仕事で有意義な時間を感じました。

 

ようやく働く事が楽しくなってきた矢先…突然の

今振り返っても、デュッセルドルフの展示会に参加した事は社会人生活で最高の思い出であり、ドイツで働く最初のきっかけだったと思います。

その出張を期に、徐々に働く事に対して前向きに考えられるようになりました。

 




しかし、事件は起こります。


 

その翌年、会社が業績悪化で私の働いていた会社の本社が閉鎖される事になりました。

 

はっきり言ってしまえば、リストラです。

 

本社が工場のある地方都市に移転する事になったのですが、その地方都市に転勤出来ない場合は転職するしかありませんでした。

 

住んだこともない地方で働きたくなかった私はすぐに転職活動を始めました。

 

そしてある時、転職サイトを眺めていると、

ふと、とあるドイツ系企業の名前が目に留まりました。

そこは、当時私が働いていた会社で扱っていたような特殊機械を扱う会社で、「ここだ!!」と直感的に思った私はその日のうちに応募しました。

 

そして、応募の後すぐに面接が決まり、トントン拍子に採用が決まり、ネットでの募集は営業職でしたが、最終的には事務職として採用されました。

 

その後、そのドイツ系の会社で4年近く働きましたが、商社だったので、やはり営業が花形、ドイツに出張出来るのも営業の方だけでした。

 

ドイツ出張に行く営業の同僚を横目で見ながらいつも心の中には

「羨ましい、私もドイツや海外に出張してみたい。」

 

その会社で働いて数年が過ぎた頃でしょうか、友達からドイツ文化会館(東京のゲーテインスティテュートがある建物)で行われた日独交流のパーティーに誘われます。

 

特にあの時私はドイツ人との交流よりも、美味しいドイツビールやドイツ料理目当てで参加したのですが、そのパーティーで何人かのドイツ人と知り合い、それ以来、一緒に遊びに行くようになりました。

 

私は当時ドイツ語なんて当時全く喋れませんでしたが、その友達と出会って以来、ドイツ語を勉強するようになりました。

ずっと英語を勉強してきた私にとって、「発音」「文法」「単語」などなど、初めてのドイツ語はものすごく新鮮に感じました。

 

その時なぜか

「ドイツ語をもっと勉強しなくては!」

という強い衝動にかられ、週に一度、都内の大学で行われるドイツ語の講座に通い始めました。

 

ドイツ語だけでなくドイツの国や文化についても興味が出てきたのもその頃で、ドイツに関する本を日本語で何冊か読み、

「欧米=アメリカだろう」

と。これまで考えていた私にとって、アメリカとは全く違う文化を持つドイツが非常に面白く感じ、私もいつかドイツで暮らしてみたいと思うようになりました。

ドイツで働こうと決意する!

ドイツ企業で仕事、ドイツ人の友人と交流、ドイツ語を勉強していくにつれ、私の中で次第に

「ドイツで働きたい!」

「ドイツ語を上達させたい!」

という思いがどんどん強くなっていきます。









「よし、ドイツで働こう!」

 

行きたくない会社に絶望していた私に希望を与えてくれたのも、リストラ後すぐ就職が決まったのも、人生のピンチを上手く切り抜けることが出来たのもドイツのおかげ。

自分の中でドイツというキーワードが点から線になり、全てがドイツに繋がったのです。

 

 

ただ、ドイツで就職するには何をすればよいか全くわかりませんでした。

 

就職活動の情報収集をする中、ネットで「ワーキングホリデービザでドイツに滞在後、ドイツの日系企業に就職した」というワーキングホリデーの経験談を見つけました。

 

その経験談を書いた方の語学力は、英語はビジネスレベル、ドイツ語は中級と書いてあったので、

「ドイツ語にあまり自信のない私でも、ドイツで就職出来るかも!」

という僅かな希望が湧いてきました。

 

思い立ったが吉日、ネットで見つけたドイツにある日系企業を斡旋するリクルート会社に連絡しました。

 

私はドイツで就職出来るポテンシャルのある人間なのかどうか全く分かりません。

 

私のモットーは

「ダメでもともと、出来たらラッキー!!」

という考えなので、まずは連絡。。。

 

その数日後にリクルート会社の担当者の方から電話があり、

「リリーさんの職歴であれば、ドイツで就職出来ます。ワーキングホリデービザとドイツ語のA2の合格証を持ってドイツに来てください」

 

この言葉を聞いた瞬間私のなかで「私でも海外で働けるんだ!やっていけるんだ!」という強い高揚感のようなものを感じました。

 

それでも冷静になってみると、ドイツの住宅事情、ビザ、今の仕事などなど、課題は山積みです。

 

日本にいながら就職活動が出来ないか担当者の方に質問しましたが、やはりドイツに行かないと就職活動が難しいと分かり…

 

私は勇気を振り絞って当時勤めていた会社を辞めました。

 

そして、ドイツ大使館でワーキングホリデービザを取得後すぐにドイツへ出発しました。(行動力は大事です!)

 

ドイツに来てからは、ドイツ語を中級レベルにするために毎日、現地の語学学校に通いながら、平行して就職活動をしていました。

 

今から思うと、ドイツ語が中級レベルでなくても英語さえ出来れば、そして過去に同じような職歴があれば採用してくれる日系企業もあったと思いますが、やはり日系企業と言えども、ドイツ人も働いていますので、ドイツ語がある程度出来なければ、私は職場の環境に溶け込むことが出来なかったと思います。

 

ですので、今ドイツで就活を考えている方にアドバイスするとしたら、ドイツ語はあまり堪能でなくてもOKですが、やはり出来る限り上達させておきましょう。

ドイツと日本の就活で「ココが違う!!」と思う事

私は就職活動で20社程応募しましたが、最終的に5社の面接を受けました。

就職の場所はこだわらなかったので、北はデュッセルドルフから南はミュンヘンまで面接を受けに行きました。

 

面接の内容は日本での就職面接とあまり大きく変わらないと思いますが、唯一違う点は給与交渉がある事です。

ドイツではまず給与の希望額を伝え、会社と給与額を交渉の上決定します。

 

ドイツで最初の就職という事であれば、年収3万~4万ユーロ(350万~500万円)の間が妥当で、ここであまり高い希望額を伝えてしまうと、不採用になってしまう可能性がありますので、注意が必要です。

 

懸命な就職活動の末、ワーキングホリデービザの期限が切れる1ヶ月前になんとか今の会社から内定を頂きました。

 

もし同じようにワーキングホリデービザでドイツに滞在しながら就職活動をしようと思っている方は、着いたらすぐに就職活動を始めて下さい!

入社から3年、日本とドイツで働いてみた私が今思う事

現在、働き始めて丁度3年が経ちました。

 

ドイツで働く事のメリットは何といっても労働環境の良さです。

 

ドイツは法律で1日10時間以上の労働が禁止されていますので、日本のように残業で働き詰めになることはありませんし、ドイツ人は労働契約書に書かれている労働時間を超えて働こうとはせず、平日は定時で帰宅、金曜日は出社せずホームオフィスという事も珍しくありません。

私が感じた彼らの働き方は、いかに労働時間を短くして自分の時間を確保するかという事を主眼に置いている人が多いように感じます。

 

また年間で30日前後の有給休暇が貰え、その全てを1年で消化しなくてはなりません。これは殆ど義務の様な感じで、有給休暇を消化していないと会社から注意を受けます。そのため、ドイツで1番祝日の多いバイエルン州では土日祝日に有給休暇を合わせると年間150日近く休む事もできます。

 

私は日本で働いていた頃、有給休暇は体調が悪い時や、病院に行きたいときや何か止む終えない理由で会社を休みたい時にしか使えないものと考えていたので、とても驚きました。

休暇が30日あるので、私はドイツや近隣の国を旅行したり、年末年始の休みにプラスして日本に帰る時に有給を消化しています。

 

どうしても、日本の働き方と比べると、ドイツの働き方はとても人間的だと感じます。

 

限界を超えて働く事はせず、病気や体調不良の際には有給休暇の日数を差し引かれることなく休む事が可能です。

 

日本と比べると平均労働時間の短いドイツですが、国民一人当たりの生産性は日本よりドイツの方が高いという調査結果が出ており、短い労働時間の中で効率よく働くという姿勢は、過労死が問題視されている日本でも見習うべきところだと思います。

新卒からドイツ企業に就職する事は難しい現実と最後に

よく「新卒でドイツで企業に就職する事は可能ですか」というご質問を頂きます。

不可能ではないですが、かなり難しいのではと現地で実際に働いている私は感じます。

 

企業は即戦力を求めていますので、少なくとも入社の時点でドイツ語か英語で仕事が出来るようでなければ難しいでしょう。

 

また企業への就職という事にこだわらないようであれば、就職の前に 職業訓練 (Ausbildung/アウスビルドゥング)を3年した後、就職という方法もあります。

職業訓練が必要なのは主に職人系の職業、例えばパン、ケーキ職人、フローリスト、靴職人などで、私の周りには職業訓練をしている日本人の友達がたくさんいます。

職業訓練では実際に店で働きながら、職業学校(Berufschule/ベルーフシューレ)と言って職業学校で専門知識やドイツ語、一般教養などを学ぶそうです。

 

また、料理人であれば技術と経験さえあればすぐに採用となるようです。

ドイツで就職する方法は様々ですが、いずれにせよワーキングホリデービザを取って現地で就職活動をするのが最短ルートかと思います。

 

ドイツでの就職活動は日本での就職活動に比べ、大変でしたが、ドイツで働く事は、仕事で経験を積むというだけでなく、ドイツ人の仕事や休暇に対する考え方を知るという事でもとてもいい経験になったと感じています。

 

日本のように仕事に埋没した人生を送るのはなく、オンとオフのメリハリを大事にし、休む事も働く事と同じ位大事にするドイツの働き方。

 

私はドイツに来て全く新しい働き方を見つけたような気がします。 

 

著者:リリー/編集:井上誠志



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