ところで、みなさんはドイツ就活で何が大事だと思いますか?
日本人がドイツで就活する時に大事なのは?
— ドイツ留学ラボ「日本に居ながらドイツ気分!」 (@tobitate_german) August 31, 2019
僕の場合は経験がないから、英語が話せないからなど、日系企業ではドイツ語より英語の方が重要視されているような印象でした。
就活を初めて最初の方はなかなかうまくいかず、、色々と友人に相談していると、ドイツでは“ビタミンB“ なるものが存在することがわかりました。
要はコネで入社、ということも少なくないようです。ちなみにBはドイツ語で「関係・つながり」を意味するBeziehung(独発音:ベツィーウング)の略です。
「本当にあるんだったら最大限利用してやろうではないか!」
ということで所属していたサークルの人やアルバイト先、その他友人知人を通して、大々的に僕が就職活動をしていることを話していきました。
すると、少しずつ色々な話が舞い込んでくるではないですか!もちろん即面接・即採用、というわけではないですが、
「話しといてあげるよ」
「君なら合うと思うから推薦しようか」
等々声をかけていただき、コネって本当にドイツでは重要なんだ、ビタミンBは実際にあるんだ、と感じました。
誤解がないよう言っておきますが、もちろん能力や学歴もドイツでは重要です!
ですが、ワーホリで築き上げた人脈や信頼関係から自分の存在が広がっていき、応募をしている会社側からしても、誰々さんの知り合いなら信用できるかな、という感じでコネ入社、というのがドイツの就活ではありえなくはない光景なようです。
面接に招待され、実際に話してみても、既に話が通っているおかげか、「落としてやろう!」的な面接ではなく、お互いのことをよく知るためのお話、という感じが多かったです。
もちろん全てドイツ語で行われるので、気張って準備をしていましたが若干拍子抜けする部分も(笑)。終始和気あいあいとした雰囲気の面接が多い印象でした。
そうして何社かとお話しをし、その中から1社、現地企業で日本人を必要としている会社へ就職することができたのです。
基本的に顧客とは日本語で会話するけど、社内はドイツ語、というこの会社、ドイツ語のレベルも今のレベルでなんとかやっていける会社でした。
大学という選択肢もギリギリまで残しておきましたが、結局気に入った学部が無かったのと、大学進学の意味を見出せず、就職を選択しました。
就職してからは文化の違いには戸惑いましたが・・・。
それはまた別の機会にお話しできればと思います。
僕の今とこれからについて
6年間ドイツで働いてみて分かった、「ドイツで働くってこんな感じ」
現在の会社で僕は勤続6年目になります。今ではすっかり日常と化してしまいましたが、入社当初は様々な困難がありました。
まずはドイツ語。
やはり勉強していたとはいえ、専門用語がわからない・・・。
これは繰り返し話していくことによって慣れました。
また、日本で就職経験のあった自分からすると、ドイツの労働環境はとてもしっかりしていて、残業なんてないし、もししててもあまり助けてくれない。
残業をする=能力のない人間
と思われてしまうので。同僚もドイツ人ばかりなので、自己主張が強い。
おかげで僕も自己主張が強い人間になりました(笑)。
間違っているところや納得いかないところは上司だろうと社長だろうとはっきり意見を言い、話し合い解決する。時折お互いの主張が強すぎて喧嘩に発展したりもしてしまいます。
ですがそこはドイツ。
翌日にはケロっとしてギクシャクはなく、いつも通りに戻っています。日本の縦割り社会では中々できなかったことです。各々が任された仕事を責任をもって遂行する。
個人主義かもしれませんが、その分1人1人の責任感が強く、労働環境は日本にいた会社よりもはるかに良く、風通しの良いものでした。
自分の幸せと向き合ってみて、僕はこれからドイツで生きていく
ドイツで仕事をして早6年目。長いようで短いこの時間。
僕は今の会社では毎年2週間ほどの休暇をもらって日本に帰っています。
他にも夏には自転車で旅行に行ったり、オーケストラの本番前には調子を整えるため半日休みを取ったり等々、労働環境が整っているドイツではこんな働き方もできます。
要は何を中心にこれからの人生を過ごしていくかが大事なんだと思い、自分なりに考えたところ、僕はドイツが良いと思ったので、今後もこちらで生活していくつもりです。
もちろんドイツ企業でもバリバリ仕事をこなして残業をしてのし上がっていく、という働き方もできます。
ただ、「選択肢がある」、ということです。自分の思うように過ごして行く、ということは究極「自己中心的」かもしれないけれど、そんなこと当たり前です。
自分の人生ですから。
自分をもっと大切に、自分と向き合って生活をしてみたいのであればドイツで働くということは案外心地いいかもしれません。
著者:せいや/編集:井上誠志
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