こんにちは!ミュンヘン大学に留学していたMayuです。
前回、ドイツ、ミュンヘンにあるドイツ語学校の様子や私が受験したドイツ大学入学用のドイツ語試験DSHについて紹介しました。
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今回はドイツ語B1だった私が、ドイツに留学して、たった半年でC1試験に合格した秘伝のドイツ語勉強法を紹介していきます。
- 上級レベルC1や独検準1級以上を目指したい方!
- ドイツ大学入学用のドイツ語試験DSHに合格したい方!
- これからドイツへ留学予定の方!
勉強方法よりも大事なドイツ語を学ぶ上で私が大事にしている事。
ドイツ語を学び始めた最初の1年間は「名詞の性」に悪戦苦闘したり、少し苦手意識もありました。
そんな、2018年9月のドイツ留学前の私のドイツ語レベルは、ちょうどB1レベル(独検定3級)を終えたくらいでした。
当時は自分からドイツ語の文章を読んだりすることはなく、ドイツ語の授業や宿題、テスト勉強など大学生活のなかで「やらなければいけないから勉強する」という感覚でした。
しかし、留学が始まり毎日ドイツ語に触れられる環境に身を置いてから、ドイツ語の上達を毎日肌で感じる事ができ、難しかったドイツ語の文法基礎をしっかり学んでいてよかったと思います。
留学開始2〜3か月でB2レベル(独検定2級〜)に到達してからは、次第に理解できる文章が増えていくことに喜びを感じ、今ではドイツ語を学ぶこと、ドイツ語を使うことが大好きになりました。
またドイツ語の文法基礎以外にも「目的」を持って、ドイツ語といった外国語を学ぶことも大切です。
私はかねてからドイツの教育制度、外国籍や移民背景を持つ子どもへの教育の仕方に興味があり、新聞やテレビだけではなく、学術的な文章が理解できる、レポートがドイツ語で書けるくらいの高度なドイツ語を学部卒業までに身につけたいという目標がありました。
自分の興味のある専門分野をドイツ語を使って学ぶというのも良い動機付けになると思います。
- ドイツ語文法の基礎をしっかり学ぶ事は大事。
- ドイツ語文法の基本ができていれば、あとからドイツ語も上達しやすい。
- ドイツ語を学ぶ目的を持つとモチベーションも高まる。
「学ぶことが楽しい」と「やりがいや目的を持つ」の両方をもってドイツ語に向き合えたことが、私のドイツ語上達の一番の秘訣だと思います。
それでは私がB1からC1試験に合格するまでに実践していたドイツ語勉強法を紹介していきます。
苦手だったリスニング試験で88%取れた!大事なのは「専門的」で「ネイティブ」なドイツ語を聞く習慣
リスニングは一番苦手だったのですが、練習の効果もあって、DSH試験本番では、リスニングで88%を達成することができました。
最初は気の進まなかったリスニングの勉強も、まずはドイツのPOP音楽を聞いたり、既に見たことがある映画の音声をNetflixであえてドイツ語にして見たりと、趣味程度からドイツ語に慣れていくことにしました。
なるべく生のドイツ語を聞くことを心がけていたので、ドイツのテレビ局ZDFのアプリ(ZDFmediathek)をスマホでダウンロードして、ドイツのテレビ番組を週に1度は見るようにしていました。
スマホのアプリ以外にも次に紹介するサイトもリスニング勉強に効果的でした。
Deutsch-To-Go-DEというサイトでは、初級から上級までレベル別にリスニングの練習ができます。リスニングのテーマが豊富なので、練習問題一つで効率良く様々な単語に触れられる。各リスニング練習問題は2〜3分程度で、手軽にやりやすく、内容理解を問う問題も解けるのでオススメです。
DWのドイツ語学習用ポッドキャストもA1~C1 レベルまで豊富で、ビデオ使った問題や音声を聞いて答える問題とか、ゲーム感覚で出来る問題もあります。リスニング問題自体やその解説もドイツ語なので、日本語の参考書でしか勉強していない人には特にオススメです。
ウェブサイト以外にも日本にいるときから、ドイツ語圏からの留学生のタンデムパートナーになったりして、なるべくドイツ語を聞くチャンスをつくっていたことも効果的だったと思います。
出身地域ごとに多少の発音の違いやなまりもあるので、色々なドイツ語に聞き慣れておくというのもオススメです。
- ドイツ語のPOP音楽やNetflixなど身の回りの音声をドイツ語にしていく!
- ドイツ語のニュースサイトやDWの無料オンライン教材をもしっかり活かす。
- インプットだけではなく、タンデムのようなアウトプットも大事!
C1試験のライティングは「文章の構成」と「文法ミスを減らす事」が高得点のカギ!
グラフの情報を読み取って、自分の意見を述べる形式のライティング問題がDSHを初めドイツ語C1試験で出題されることが多いため、特に数字やデータの推移を描写する表現をよく練習しました。
ドイツ語で書かれたニュース記事を印刷して、使えそうな表現にマーカーで線を引いたり、別の紙に書き留めておくとお守り代わりになって、いつでも見返せます。
例えば、排気ガスや環境温暖化、ごみ問題など環境に関するニュースでは数字が多く扱われ、また年代ごとのデータの推移が入ったグラフが挿入されていることが多いです。
Süddeutsche ZeitungやSpiegel Onlineは一部有料記事がありますが、日本にいてもネットでニュース記事が読めます。また、グラフから読み取れる傾向や数値の推移をドイツ語で書き表せても、その後の自分の意見に説得力や一貫性がないと、高得点が得られません。
問題を受け取ってから、すぐに書き始めるのではなく、最初の5〜10分をブレインストーミングに使い、ライティングの文章構成を考えてから書き始めるように、普段から心がけていました。
どうしてもライティングでは最後の数文での文法ミスが多くなってしまいがちなので、文法のミスで点を失うことがないように、形容詞の語尾変化などの基礎をしっかりと固めることが大切です。
ミュンヘン大学では日本留学経験者用の翻訳上級の授業を履修していたのですが、日本語の文章をドイツ語に翻訳するという作業も、文法を定着させ、自分のドイツ語の表現力を鍛えるという面ではかなり役立ちました。
- 数字やデータの推移を描写する表現をよく練習する。
- 自分の意見を書く時、文法ミスが多くなりがちなのでしっかりと文法の基礎を固める。
読解力を鍛えるにはスマホとニュース?
まず日常的にドイツ語に触れるのがおすすめです。私は、使い慣れたスマホの言語設定をドイツ語にすることから始めました。
B1レベル以降、一通り基礎的なドイツ語文法を学び終わった後は、興味のある分野でいいので、辞書を片手にドイツ語でニュース記事を読むことが効果的です。
多少分からない単語や文法があっても、文章の内容を大まかに理解できることが大切なので、たくさんの単語に触れることを第一にしてください。一つ一つの文を日本語に訳していくのではなく、試験ではスピードも重視されるので、分からない単語の意味を推測しながらガンガン読み進めていく練習をするのにニュース記事はちょうどいいです。
私は副専攻が教育分野なので、Süddeutsche ZeitungやFrankfurter Allgemeine ZeitungでBildung(教育)のカテゴリーの記事から読み始めていました。
「あまり日本語でもニュースは読まないからちょっと…」という方にはJetzt.deがお勧めです。
Jetzt.deは、Süddeutsche Zeitungが提供する、若者をターゲットとしているオンラインマガジンで、堅苦しいテーマが少ないので手軽に読みやすいです。音楽などのエンタメ情報や暮らしについて、また恋愛話のコラムもあって、親しみやすいテーマが多く、文化面や考え方を知る上でも読んでいて面白かったです。
- スマホの言語設定をドイツ語にするなど、日常的にドイツ語に触れるようにする。
- 辞書を片手にドイツ語でニュース記事を読む習慣をつける。
- わからない単語があっても文章の意味を大きく理解できればよい。
スピーキングはチャレンジと反省の繰り返し、意味を伝えるのではなく自分の意思を伝える。
DSHやTestDaF、ゲーテC1では口頭試験も実施されるので、4技能をバランスよく鍛えることが求められます。
大学入学後にドイツ語を学び始めた私は、最初の半年ほど、ドイツ語の授業を担当しているネイティブの先生方としかスピーキングの練習ができない環境でした。
その後、学部1年次の秋学期から、大学での留学生サポート制度に登録して、ドイツからの留学生とタンデムを組みました。タンデム(Tamdem)は、ドイツ語でSprachaustausch、英語ではLanguage exchangeを意味します。
日本語を教える代わりに相手にドイツ語を教えてもらい、勉強や宿題を手伝ってもらうだけではなく、一緒に遊びに行ったりもしました。授業中にドイツ語を話すときは事前に頭の中で考える余裕があり、途中で口ごもるようなことがあっても、先生に助けてもらえます。
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しかし、ドイツに住んでみると、口ごもったり、言葉が出ないときには誰も助け船を出してくれないのが現状です。日本にいるときから授業外でドイツ語を話す機会を作った方がいいです。
ドイツ語を話しているとき、自分で文法ミスや発音ミスなどに気付くこともあると思いますが、相手が話を理解できている限りは毎回訂正する必要はないと思います。
頭の中で日本語をドイツ語に訳すという作業をなくすことが、流暢にドイツ語を話すことへの大きなステップにつながります。
ですから、普段からドイツ語を話す機会があるとき、ドイツ語で小さなプレゼンをする際なども、事前に用意周到に全ての原稿を作っておくのではなく、あえてキーワードだけを紙に書き、「今自分が思ったこと」を直接ドイツ語で表現できる、自分の表現力を信じてチャレンジしていくことも大切です。
- タンデムでドイツ語を話す習慣をつける。
- タンデムで授業で学んだ事を積極的に話してドイツ語の理解度を上げていく。
- 少しの文法や発音ミスは気にしない。
最後に
以上が私の実践していたB1からC1に合格するまでのドイツ語勉強方法です。
自分のレベルや合格したい試験、到達したいレベルによって語学の勉強方法は人それぞれですが、もし、ここで紹介した勉強方法が誰かの役に立てるなら嬉しいです。
それでは♬
DSH試験の過去問はドイツの大学から無料でダウンロードできるところも多いですよ。またDSH試験はTestDaFやドイツ語C1とも似ているので、それぞれのテスト対策にもなりおすすめです。
という事で各大学のDSH過去問をまとめておきました。C1試験に受験予定の方は実力チェックの為に是非挑戦してみてくださいね。
ミュンヘン大学付属語学学校(DKFA)ではDSH対策用の問題集が受付で販売されておるのじゃ!
このテキストはここの語学学校でしか買う事ができないのじゃが、DSH対策にはもってこいじゃぞ!
著者:Mayu/編集:井上誠志
他にも語学勉強を継続させるコツなど、ドイツ語B1からC1を目指している方は是非読んでみてください。