これだけは避けられなかった…ドイツ芸術大学に通う苦労
入学までに規定の語学レベルを満たしたとしても(私の学校はC1。B2またはB1という入学条件のところもある。)入学当初はコロキウムでも座学でも他の学生や教授の会話の速度や美術大学で使う特殊な単語についていけず、わかる単語や視覚情報を拾って、なんとなく文脈から意味を把握していました。
とにかくこの時ドイツ語を伸ばさないとこのまま勉強は続けられないということがはっきりとわかり、半年はコロキウムや座学で発表したり発言をするのではなく、我慢して黙って聞き取りに集中し、わからない単語があれば全て書き出し、後で調べるということを繰り返していました。
また、学校ではこの時会話に入っていくことが難しかったので語学学校の夜間のコースに週2回通いそこで会話の練習や文法の復習をしていました。
その甲斐あってか、2ゼメスター目ではある程度議論や講義の内容を把握して、発言をしたり、自らの作品について説明することができるようになりました。これができないと本当にわざわざ海外に出て勉強してる意味がないので、語学は本当に大事だと思いますし、今だに美術とは別にドイツ語の勉強の毎日でもあります。
さらにゼメスターが進んでくるとERASMUSの利用も考えるのですが、やはり英語は必須になって来るので、ドイツ語の次は英語も勉強しなければなりません。
また、先ほども少し述べましたが、日本で考えていたり通用していた様なあやふやな美術に関する見方は少しも通用しませんし、制作のスタイル自体も違います。とにかく自分の頭の中で新しいまっさらなスペースを作って1から学び直す必要があります。日本である程度美術をやって来るとそれには最初苦労するかもしれません。
語学にしても専門分野にしても兎に角最初は変なプライドを捨てて素直に学ぶ姿勢が大事だと改めて思います。
これからドイツの芸術大学に挑戦する人へ
海外にでるというのは勇気のいることです。出たところで怖気付いて人とコミュニケーションが取れなくなってしまったり、動けなくなってしまうこともあります。
大事なことは自分が何をしたいか、自分にとって何が最善であるかというのを考えて、それに沿って行動を起こして行くことだと思います。
最善に向かって、1個づつできることをしていけば、出来ないことはいつかできる様になり、またどうしてもある不安を抱えながらでも、少しづつ歩むことができます。これから海外で学ぶ人たちは日本の美術界にとって大きな希望ですし、そうした人がいるのを私自身とても嬉しく思います。
大変なことは必ずありますが、お互いにより良く学んで行きましょう。
著者:Moriyama Minori(Instagram)/編集:井上誠志(twitter)
はじめまして。
娘の海外大学進学を希望する母です。
長女が高校三年生。
芸術系の大学進学・受験真っ盛りです。
妹のグローバルな学校の影響もあり、
保護者の私達と長女も海外への興味が湧き、
色々と海外への進学について情報収集をしております。
しかしながら、我が家は低所得家庭。
はじめは短期の留学にチャレンジ!として
日本の奨学金システム『トビタテ留学JAPAN』
への応募にチャレンジし、そのチャンスを得れたのですが、コロナ禍で支給対象として渡航が難しく
なってしまいました。
本格的に海外への留学には、どうすれば低所得家庭の子供でも、チャレンジする事ができるのか、仕事の合間をぬって、インターネット上でここまで辿りつきました。
この記事を読み、ドイツの大学についてもっと深掘りをしたいと思いました。
イギリスのロンドン芸術大学は、大学出願前に、1年間の芸術系の学校を出ていなければならないようですが、ドイツでも同様なのでしょうか。
高校卒業後、大学へとはいかないのでしょうか。
ドイツ芸術系大学へ出願するまでの詳しい内容の紹介などあれば嬉しいです。
管理人の井上です。
こちらのコメント欄に書かれた内容は、著者の方へ直接通知が届かないので、記事内あるSNSリンクから直接執筆者へ質問していただければと思います。